今回は、長野県でご家業の工務店を継がれる予定という方が受講して下さいました。
木工旋盤は全くの未経験と言うことで、栃を使った平皿作りを受講頂きました。
栃の平皿作り教室ではオーソドックスな平皿作りをされる方が殆どですが、今回の受講者さんは高台付きの器にしたいとのご要望でした。
元の材料が30mm厚なので出来ることは限られてきますが、「こうしたい!」と意思表示して頂くと教える側としても何とか実現したいという気持ちになります。
ボウルガウジの安全なアプローチ法・ベベルと刃物の進行方向・ベベルラビング…この3点を重点的に、反復してお伝えします。
私見ですが、木工旋盤は入門~初心者の段階で極力キャッチ現象を避けられる刃物の取り扱いを身体で覚えてしまった方が良いと思います。折角機械一式を購入したのに、キャッチが怖くて挫折…という方が少なくありません。
今回の受講者さんは、教室の時間内でおおよそベベルラビングの感覚が掴めた様子でした。回転数を上げての仕上げ削り(薄削り)にも挑戦しました。
裏面が削り終わり、サンディングです。
刃物で綺麗な切削が出来るとヤスリ掛けの手間は減ります。今回は部分的に若干の逆目が残ったのでそれを消す為に240番を使いましたが、全体的には400番以上のヤスリで短時間サンディングするだけで十分仕上がる状況でした。
表面に移ります。まずは狙いの深さまでビットを使って溝を掘ってしまいます。
横から見ると、ピシッとしたラインが良いですね。性格が出ます。
予め掘った溝を拡げていきます。
直線的な動きのベベルラビングに関しては、ほぼほぼ出来るようになっていました。曲面的な動きになると、右手のハンドリングがややついて行かないようでしたが、恐らくもう2~3枚同じ器を作れば習得出来るでしょう。
切削が済んだらサンディングです。
表面は機械を使ったパワーサンディング方法もお伝えしました。
仕上げ磨き。艶が出てきました。
最後に高台の仕上げです。
完成です。
良い感じですね。線と線がピシっとぶつかって気持ちがいいシェイプです。
多少お手伝いはしましたが、初めての木工旋盤でこの仕上がりは立派です。
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